久々にアルコールストーブを自作してみた。以前はトルネード型ばかりを作っていたが、今回はサイドバーナーにトライ。
市販品のサイドバーナーを意識
最初はキャップタイプのコーヒー缶などで作ろうとしたが、やはり火力や燃焼効率を考えるとストレートタイプの缶を使い、毛細管現象で副室を加圧しやすいタイプを作成することに。
某メーカーのちょっとお高いアルミ製サイドバーナーを意識して作成。プレヒート用プレートも別のアルミ缶の底を切り出して自作した。
15ccで300mlの水を沸騰
15ccのアルコールで約7分燃焼し、300mlの水を約6分半で完全沸騰させることができた。自家製にしてはなかなかうまくできたと思う。プレヒートプレートを使えば数秒で本燃焼にも移行できる。
省道具化に貢献
サイドバーナーのメリットはやはり鍋を直接置けるところだろう。これによりゴトクが不要なので使う道具を少なくできる。効率はトルネード型のほうがいいはずだが、省道具化は大きな魅力だ。
実用には風防がマスト
0.1mmステンレス板で風防も作成。アルストは風にめっぽう弱いので風防はマスト。サイズは75mm×490mm。長さを長くしたのは浅型クッカーにも対応できるようにするため。端部はヘアピン二本でクリップ。風防は綿棒のケースにぴったり入る。ケースは500mlマグにスタッキング可能。
各重量について
本体とプレヒートプレート合わせて15g
風防は28g。長さを短くするか、チタン薄いタイプにするならもう少し軽くできるかもしれない。
ケースと風防、本体込みで67g。決して軽くはない。ガスストーブでも近年は小型のものは25gのものもあるし、大手も60g台を出している。燃焼エネルギーもガスの方がいいが、それでもアルコールストーブにはロマンがある。それにガスは燃料が重いが、アルコールは量を必要な分だけに調整が可能。
燃料ボトル
燃料ボトルはエバニューのものを使うとシリンジなどを省略できる。燃料60cc込みで62g。
少しこぼれるがナルゲンよりは燃料投入の微細なコントロールができる。
セットして沸騰テスト
風防で囲うとこのようになる。
上から。
実際に燃焼させてみる。プレヒートプレートに燃料を入れて着火すれば初めから鍋を上に置ける。プレヒートプレートについてはまだまだ改善の余地がある。
風防の径を小さくし過ぎると炎が当たり過ぎてしまう。
蓋を閉じた状態で300mlの水が約6分半で完全沸騰。湯沸かしになら基本的には問題ない。
実用性についての所感
正直言って本家のエバニュー製品同様、「クセが強い」と言わざるをえない。プレヒートプレートを使えば本燃焼まで早いが、プレートにどれくらい燃料を入れればいいかは慣れないとわからないし。同じアルストでもまだトルネード型のほうが楽に扱える感は否めない。
それでもそのシンプルな構造には惹かれる何かがあるので、多少面倒でも使いこなしてやりたいという気持ちになる。自作したなら尚更だ。早く裏山のハイキングに連れて行きたいものだ。
おわり
2023年3月12日