チタン製の指先サイズの鍋つかみ(ポットリフター)のレビュー。
EPIとfactory-b共同開発品
登山用品業界においてトラディショナル路線のEPIがその意外性で業界を驚かせた製品がこの「ピンチリフター」。Instagramを見てみるとどうやらガレージブランドのfactory-bとコラボして製品開発に至ったものらしく、少し納得。初代モデルが出て1年以内により軽量化した二代目モデルが出ているが、これには何か製造上の理由があったんだろうか。
安定性より軽量化
ポットリフターというとノーハンドルタイプのクッカーで脱着式ハンドルとして使用されるものだ。あまり小さいとクッカーの容量によっては保持するのが困難になるため、たとえばエバニューの「ナベツカム」やSOTOの「マイクロリフター」など一定の大きさにすることで握りやすさも考慮している。
ところがこのピンチリフターは大きさが小指程度なので文字通り親指と人差し指でつねる(ピンチ)ように持つしかない。ほとんど親指のみに依存するため大きな鍋の保持には当然向かないが、「せいぜい300mlしかお湯は沸かさないぜ」というのならばクッカーのサイズに合わせてリフターのサイズも思い切って超小型化してスタッキングしやすくしたい。また、ノーハンドルを使用していてもリフターを使ってしまうと「ハンドル有りモデルと重量が大差ないのでは?」という疑念に陥りがちだが、そこも払拭してくれるのはありがたい。
エバニューTi 400 NHにベストマッチ
600ml以上のクッカーだとピンチ力だけではバランス悪そうだなと思う一方、300ml〜400mlのクッカーだと必要十分なサイズだ。むしろこのマグサイズクッカーに従来のリフターは大袈裟にすら感じる。容量的にはTi solo pot NHとの相性も良い。エバニューの巻き込みが小さい縁もしっかり掴んでくれる。
同じくエバニューのマルチディッシュとの相性も良い。EPIチタンマグのみならず色々なメーカーに対応できるつくりになっている。
スタッキングがはかどる!
たとえばTi 400 NHにアルスト、風防、ライター、燃料(30ml)、ナベツカムを入れるとかなりギチギチ。
ピンチリフターに変えるとカーボンフェルトを入れる余裕も生まれる。スタッキングがはかどること間違いない。ミニマルな装備作りにおいて「小さい」は「正義」だ。
おわり
20250623