軽速山歩

登山者が実践するファストパッキングスタイルへの道

OMM コア・フーディのレイヤリング考

近頃朝は寒くなり、昨シーズンに買ったOMMのコア・フーディという画期的なウェアを、今年も着始めた。そのレイヤリングについて試行錯誤をして、少し知見がまとまったのでまとめてみた。

 

コア・フーディのレイヤリング

コア・フーディについて詳しくは以前書いたこちらの記事を参照。

www.fast-packing.com

前回書いた内容をざっくり言うと、コア・フーディはシェルを羽織るか羽織らないか微妙な風、気温では肌に直接着るのが一番良いということ。アクティブインサレーションネイキッド系という、中綿が剥き出しになっているこの手のウェアは、もともと肌に直接着れるようになっている。

 

今回は冬のランニングなどの、寒い時期の発汗量が多いアクティビティでのレイヤリングを考察していく。

 

この10月下旬から朝の気温が10〜12℃くらいの日が続き、いっきに朝ランに寒さを感じはじめたため、コア・フーディを引っ張り出した。ウィンドシェルを着て走っていると必ず蒸れるのでランニング中に脱ぎ着するが億劫に思い始めたからだ。

 

コア・フーディのインナーをテスト

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テスト環境としては、だいたい平均心拍140台、6分0秒〜5分30秒/kmくらいのペース、距離9kmのジョグで使用。

 

久々に肌に直接着てみたら蒸れないが、走り出しが風を受けて寒すぎた。風が無くても動くだけで風圧を受けるので上半身裸で走っているようだ。これはこの後もっと寒い真冬になったら不可能なやりかた。ただし、しばらく走っているとちょうど良くなってくる。まるで水風呂のようだ。

 

次に試したのはメリノウールとポリエステル半々混紡半袖Tシャツ(ワークマン)を下に着るというもの。これは走り出しと走ってる最中は好調だが、12℃程度の気温だと発汗量が多く、化繊混紡とはいえ、ランニング後の汗冷えを感じる。コア・フーディのプリマロフトネクストは超速乾なのに中に濡れが残ってる感じ。発汗量が少ないハイキングにはちょうどいい組み合わせかもしれないが…。

 

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最後に、夏場着ている速乾のポリエステル100%の半袖Tシャツ(ノースフェイス)を下に着てみた。素材としてはメッシュに近い薄手のもの。とにかく速乾。

 

着てみたら走り出しも寒くなく、Tシャツ一枚が十分防風してくれる。走ってる最中も蒸れないのはメリノ混紡と同じ。しかし走り終わった後に濡れ感が少なく、ベッタリ感が無い。

 

常に体温がコントロールされている感覚

結論として、真冬ほどじゃない初冬や春先の寒さにはコア・フーディの下に化繊速乾半袖Tシャツを着るのがベストだということに至った。

 

コア・フーディは極めて特殊なウェアだ。動きを止めているとまるで暖気のみを纏っているような感覚。走っているときは、冬に暖房が効いた部屋で半袖でいるような感じ。走り終わると、夏に冷房が効いた部屋で重ね着をしているような感じ。どちらも常にちょうどいい感じに体温がコントロールされている状態になる。

 

暖房が適度に効いたジムで走るにせよ、着るのが化繊の方がベタベタしないのと同じで、コア・フーディの中に着るとしたら化繊の速乾タイプのほうが心地良いということだ。できるものなら肌に直接がちょうどいいのだが、それだと最初が寒すぎるので、それなら裸に近い速乾の薄いものを一枚着るということだ。ファイントラックなどのファーストレイヤーでもいいかもしれない。

 

耐久性について

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前回の記事では耐久面の心配から行動着ではあまり着たくないと書いたが、耐摩耗面では結構優秀だと感じ始めている。

 

というのもランニングベルト(ラッシュヒップ)を使用していても生地が損傷する気配が無いのだ。メリノウール混紡のシャツ(モンテインのプリミノ120)だと摩擦がある腹部に顕著な毛玉が出来ている。これなら日帰りザックなら肩の摩耗も問題なさそう。

 

しかしそれは摩擦だけの話で、引っ掻きにはめちゃくちゃ弱い。薮っぽい枝が少しでもあるところはやめたほうがいい。

 

耐久面では引っ掻き最新の注意を払いつつ、インナーに速乾Tシャツを着れば冬場の森林限界以下の発汗量多めの低山ハイクやトレランではかなり活躍しそうなのだ。発汗量が少ない緩めのハイクならば中をメリノなどに変えて保温を重視にするのも手だ。この組み合わせならば衣類調節を最小限にして快適に登ることができそう。

 

こんどゆるいハイキングで試してみようと思う。

 

 

 

おわり

2021年11月1日

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