最初に断っておくと、僕は普段走る時にはマスクはしない。理由としては、ほとんど人がいない密にならない場所をを走るということ、マスクをすると呼吸が苦しくなるということ、顔の熱が逃げずに体温が上がって不快で危険だということに尽きる。
だが、今や人前でマスクを着けることは人前で服を着るのと同義のような扱いになってしまった。人が少ない田舎で上半身裸になっているおじさんはたまにいるが、それを渋谷の交差点でやると職質される。
実害があるかどうかや、感染拡大を防げるかどうかではなく、心苦しいことであるが、マスクはマナーになりつつある。普段の登山やランニング中でもいつでもマスク警察から身を守れるように準備はしておくべきかもしれない。そうなると使い捨てマスクより洗えるマスクの方が便利そうだ。
ここで僕もようやく、不織布マスクからいわゆるスポーツマスクというものに目を向け始めた。モンベル、キーン、マムート、ミレーなど、名だたるアウトドアスポーツブランドもマスクを発売しており、実用性はともかくロゴ入りのマスクはファッションアイテムとしてなんだがかっこよく見えてくる。
しかし有名なものは全て数量限定予約発売でSOLDOUT。本来のマスクの趣旨からすると欲しい人全員に行き渡らせるべきだとも思うが、ファッションアイテムみたいなものだし、そもそも本業じゃないので仕方ない。
Amazonでも同じようにものがないかと探したら、あった。「OUTDOOR HILLS」という聞き慣れないブランドで、Amazon限定らしい。しかし日本製だ。肝心のレビューがあまりよくなくて、サイズ感やフィット感が微妙のようが、呼吸はしやすいらしい。しかし2020年9月現在、レビューの絶対数が圧倒的に少ない。こうなると人柱として試してみたくなる。
そこで実際に購入し、試しに装着して8kmジョギングをしてみた。ちなみに色はライトグレー。お値段1,480円。
スポーツマスクランニング初めておじさんとしての率直な感想としては、悪くないものだった。僕はこれまで普通の不織布マスクしかしてないので、それとしか比べられないが、通気性、呼吸のしやすさはかなり良いと思う。実際走っても耐えられないような問題は無かった。クールマックス素材なので蒸れもほとんど感じない。眼鏡をしていてもほとんど曇らないのも嬉しい。
走った直後なので頭の汗がすごい。
問題のフィット感だが、これも悪くないと思う。Amazonのレビューでは作りはユニクロのほうが良いとあった。ユニクロマスクを知らない身としては比較しようがないのだが、特段作りは問題無いように思えた。走っても、口を動かしてもずれない。縫製も気になるところはない。ただ、マスクが少し縦長で顎より長く余る。だからといってフィット感に問題は無いのだが、気になる人は気になるかもしれない。
ただ、サイズを間違えると良くないだろう。僕はLサイズを選んだが、これが正解だった。サイズ展開はS、M、Lで、Sは完全に子供用、Mは子供または女性用、Lが大人用というくくりだ。自分で言うのもなんだが、僕は成人男性平均より顔は小さめなのでMのほうがいいのか?と思ったが、実はLは普通サイズの不織布マスクとほぼ同じサイズ感なのだ。なので普通サイズの不織布マスクが合う人はLがいいだろう。
ゴム紐が気になる人も多いと思う。伸縮率低めの平紐でできており、耳に優しいと感じた。
ちなみにこのマスクは二重構造になっており、間に抗ウイルスフィルターを入れることができ、本当にウイルスを防ぎたいときも実用的だ。マスクにはこのフィルターが一枚付属されているが、フィルターは使い捨てなので別途買い足しが必要。まぁ、僕は使わないが…。
Amazonレビューは少なくてなかなか怪しいマスクだと思われがちだが、僕はなかなか良いものだと思った。