今年春、リニューアル発売からすぐに売り切れてしまったパーゴワークスのラッシュヒップ。ようやく再販となり、サロモンのパルスベルトからの乗り換えで1週間ほど前からランニングで使い始めた。
パルスベルトとの比較
サロモンのパルスベルトはズレない、揺れない非常に良いランニングベルトだった。しかし不満が二つ。まず、完全に輪になっているため、体をくぐらせないと装着できないこと。平地でランニングをするときならまだしも、山で脱着するのは相当に面倒だ。
ラッシュヒップは片側サイドがバックルで脱着できるため、ストレスが無いし、脱着スピードも早い。
もうひとつ、パルスベルトは若干容量が足りない。500mlボトルをギリギリ1個入れられるが、もともとミニボトルを入れる設計のため、下手すると飛び出してしまう恐れがある。前側のジップポケットは小さすぎてiPhone11を入れるとかなりパツパツ。
ラッシュヒップは全く同じサイズのポケットが前後に二つ、容量は0.5リットルずつ。500mlペットボトルも難なく入る。ジッパーは無いがフラップとコンプレッションがあるため、中身が飛び出す心配が無く、実にアイデアに富んだ設計。
「rush」と書かれていない側の内部にはキーストラップがあるので絶対落としたくないものでも安心。
フラップがあるため、走りながらラフにシェルを突っ込むときはやや難しいが、そこは仕方がないだろう。走りながら脱落しないことのほうが重要だし、ジッパーよりはるかに素早く動作できる。
シャツが「めくれない」フィット感
フィット感はまさに「揺れないランニングベルト」なのだが、使い方によっては「シャツがめくれ上がる」。
僕はナイロンテープのウエストベルトが付いたトレランザックを背負うとき、シャツが捲れ上がることがある。これと同じ現象が使い方によってはラッシュヒップでも起こる。しかし流石のパーゴワークス、ちゃんとこのこの「めくれ」を解消する機構があるのだ。
それはこの片側サイドのバンジーコードのアジャスター。フィットの手順は、まず最初に反対側のバックルを締め、そのあと仕上げでバンジーコードを締めると、なんと全くめくれ上がらない。完全に体に追従するのだから素晴らしいの一言に尽きる。
ランニングバックパックと併用はもちろんタウンユースも
用途としてはサロモン・パルスベルトと同様、普段のランニングとファストパッキングスタイル時の容量拡張だ。ラッシュシリーズと併用すると統一感があってカッコいい。
このドラえもんポケットの形状は飴やお菓子など細かい行動食を入れるのに適している。トレランザックのショルダーポケットは長物を入れるにはいいが、細かいものは底に入ってしまい取り出しにくい。
デザインもシンプルなのでキャンプやタウンユースでも便利かもしれない。