軽速山歩

登山者が実践するファスト・パッキングスタイルへの道

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軽く、速く、山を歩きたい。

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筆者が登山を14年続けてきた経験を元に、軽く速く、山を歩く。そのためにトレーニングや思考錯誤を記録していくのがこのブログ。目指すのはファストパッキングという登山形態だ。筆者(じょあ)の簡単な自己紹介とブログについて。

 

大学在籍中にとあるアウトドアサークルに入会。それまでほとんど触れてこなかった登山やアウトドアの世界にのめり込み、卒業後も登山をライフワークと定め、山に通う。

 

結婚し、子供が産まれ、今までのサイクルで山に行けなくなったのをきっかけに、今まで得た山の経験を何か発信できないかと思い、ブログ「絶対にマネをしてはいけない山歩き。」を2018年2月に開設。

ksg2999.com

 

生活の変化によって山に行く時間が激減し、日帰り登山が増える中、2019年秋ごろからは将来を見据えた体力維持向上のために定期的、定量的に月100㎞以上のランニング習慣を始める。そして2020年の新型コロナウィルス感染拡大は、さらに生活様式と登山との関わりに大きな影響をもたらした。

 

2020年はコロナのせいで一層ランニングへの投資時間は増加し、僕の登山は装備のUL化やファストパッキング化、トレラン志向へ変化していった。こうした山へのかかわりの変化によって、従来のブログではカテゴライズできないトピックが増えてきた。そこで新たな目標への道しるべとして2020年春にこのブログを開設するに至った。

 

「ファストパッキング」という言葉、実は僕は使い慣れていない。でも僕が近頃目指そうとしている登山(軽く、速く、山を歩くこと)にあえて既存の名前をつけようとしたとき、「ファストパッキング」が一番しっくり来ると感じたので、この言葉を使っていく。

 

ファストパッキングとは文字通り、「FAST=速い」「パッキング=バックパッキング」である。つまり、速く移動する登山というのが最も簡易的な解釈となる。昔で言うところの「カモシカ山行」だ。

 

ファストパッキングという言葉と共によく出てくる他のキーワードが「ウルトラライトハイク(以下、ULハイク)」と、「トレイルランニング(以下、トレラン)」ではないだろうか。これらは「ファストパッキング」と近い意味で扱われたり、場合によってはほぼ同一視されていると言ってもいいかもしれない。

 

しかし、僕は「ファストパッキング」は「ULハイク」や「トレラン」とはまた別のものであると定義したい。

 

登山畑で育ってきた僕にとって、僕にとってファストパッキングはあくまで「登山の延長線上」にあるからだ。図で書くと下のようなイメージになる。姿形は似ていても辿ってきたプロセスが違うため、お互いの見える風景はまた少し違うものになる。

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ファストパッキングとトレランの違いのイメージ

 

装備面で言うと、トレランは何持たないところから、山に入るために必要な装備を最低限「増やす」方向にシフトしている。一方、ファストパッキングは登山で沢山持っていたものを最低限に「減らしていく」方向にシフトしている。たどり着く場所は似ていてもプロセスが違うと考え方も異なるはずだ。

 

行動面から言うと、トレランはロードレースの延長線上に位置し、競技性が高く、その競技の場を山に移したと考えられる。そのため、エイドステーションが前提としてある場合も多い。登山の延長線上のファストパッキングとはそこが決定的に異なる。登山は誰とも競わない分、スポーツ的な要素よりも冒険的要素、旅的要素が強く、計画面でもかなり性格が異なる。

 

ULハイクとファストパッキングを比べた場合は、装備を「減らしていく」という方向性は同じものの、目的が異なる。ULハイクはあくまでロングディスタンストレイルを歩くために装備の軽量化を図っているが、ファストパッキングは素早く行動するために装備の軽量化を図っている。ファストパッキングもUL装備を活用するが、この辺に違いがあると思う。

 

追記:ファストパッキング、速攻登山を競技化したものが「スカイランニング」である。トレイルランニングが水平距離を重視する競技なのに対して、スカイランニングは垂直距離を重視する。ファストパッキングは競技ではないが、頂上までの時間を競う志向が生まれたらそれはスカイランニングと言えるだろう。

 

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つまりファストパッキングとは、登山の形態のひとつで、ULの装備の良いところ、トレランの装備や行動形態の良いところを登山に織り込んだもの…と僕は解釈している。

 

ファストパッキングと同一の意味で用いられるのは「スピードハイク/ファストハイク」だろう。これは言い方が違うだけ意味は同じだ。やっていることはほぼ変わらないが、ここではファストパッキングという語を使っていく。

 

トレランと違いファストパッキングは他人と競わない。あくまで個人で楽しむ登山と同じ。かといってハイキングのようにのんびりもせず、機動性を高め、速く移動することに喜びを見出す。それはまさに自分自身との戦い。自分の中の最大速度で移動し、目まぐるしく景色を変えていくことを楽しむ。そんな世界をこれからもっと深掘りしていきたい。