軽速山歩

登山者が実践するファストパッキングスタイルへの道

東京ベル / CLIP BELL / 20g

磁石でワンタッチ消音できるトレランのための熊鈴

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何やら少し変わった鈴タイプの熊鈴。強力なネオジウム磁石を鈴に付けたり離したりすることで音のオンオフがワンタッチ操作で出来るという優れ物。この構造は特許取得済のようだ。

背部クリップでザックのベルトやポケットの縁(推奨厚み1.0〜1.5mm)に挟める。

実はトレイルランナー向けに開発された熊鈴で、ベルが揺れる不快感の低減、そして素早い消音により登山者(ハイカー)とのすれ違いマナー向上が利点だ。

片手でワンタッチ消音

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磁石を上に持ち上げた状態が音が鳴るモード。クリップで固定していると通常のブラブラする熊鈴より鳴りにくい印象を受けた。

しかしこのクリップは取り付けやすいし邪魔になりにくいのでトレラン系のザックにはピッタリだ。


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音を鳴らないようにしたい場合は磁石を下ろして鈴と密着させる。力要らずで片手ワンタッチで密着可能。これで全く音が鳴らなくなる。

ぶら下げた方が鳴る

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レースの必携品として熊鈴を持つトレイルランナー以外でももちろん便利な製品なのだが、クリップすると音の鳴りは小さく、実用性は低くなる。音を最大限鳴らしたいなら何らかの形でぶら下げ方式にするといい。

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コードにクリップしてぶら下げることも可能。また、磁石の上には穴があるのでここにミニカラビナや細引を通して使うのもありだと思う。

ただしこれをやると揺れないメリットが無くなってしまうが、ベルトにクローブヒッチでくくりつけて、鳴らすときはブラブラさせ、鳴らさないときはベルトにクリップした上でマグネットを付けるのはありだと思う。

山での使用感

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実際に山で使ってみると、登りを歩くと他の熊鈴と同様、音が鳴りにくいが、走って体を少しでも上下させるとよく鳴る。まさにランナーにはぴったり。

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ちなみに計測チップのように靴紐にクリップすると歩くたびに絶対鳴るので良いかもしれない。この場合は念の為紛失防止として細引などで結んだ方がいい。

ただし強力な磁石を使っているのでスマートフォンや財布を収納しているポケットの近くには取り付けないようにしたい。もしかすると計測タグもダメかもしれない。メーカーの使用上の注意として「パソコンやICカードには近づかないで」とある。

また、素材がプラスチックのため個人的にはそのうち経年で割れが生じたり、磁石の上下の動きの負荷で可動部やクリップ部が割れたりしそうだ。しかしそれらの欠点を上回る利点があると思わせる便利アイテムだ。

 

 

おわり

2024年6月2日