今年もご縁に恵まれて2度目のOMM本戦に出場できた。今回も去年と同じスコア・ミディアム。もちろんバディも去年と同じ。「楽しく愉快に」をモットーに伊豆は河津町の山々を歩き回って来た。
- 今回の舞台は伊豆の河津町
- 天城越え
- 出逢いと前夜祭
- DAY 1 スタート前
- DAY 1 スタート!
- 第一のつまずき
- 海なし県民、海を見る
- 第二のつまづき
- 河津オートキャンプ場にて
- DAY 1.5 飲み会スタート
- 今年のストレートはやばかったらしい
- "6時間"
- 新スリーピングシステム
- DAY 2 スタート前
- OMM2024最大の難所
- DAY 2 スタート!
- コントロール設置者の意図がわかってきた
- たかが10ポイントされど10ポイント
- BEST BUY GEAR®️
- DAY 2 フィニッシュ
- さらば伊豆
- 自作ギアの評価はいかに?
- 他に役に立った道具紹介コーナー
- 次回にむけて
今回の舞台は伊豆の河津町
河津町ってあの河津桜の?伊豆ゥ?と思うほど遠い。我々の住む長野県からは車で5時間ほど。前回は長野の佐久穂町だったのでめちゃスムーズだったわけだが今回は我々が不利な番。
もちろん前泊をする予定だったのだが宿を探す気はなく我々は車中泊する気満々だった。しかしプログラムには車中泊可能とも禁止とも書いていない。おそらく会場近辺の駐車場は住宅地のはずで、運営としては車中泊OKと言えないけどグレーな感じで黙認ということなのだろう。ひっそりと車中泊をすることにした。
天城越え
金曜の午後、バディの頼りになる車と運転で一路伊豆へ。途中の山梨では鳳凰三山や北岳、富士山が間近に迫りテンションが上がる。富士山と8のナンバーが混じり合うなんとも末広がりな光景にも出会い、幸先が良い。日が落ちるとどこを走っているのかよくわからなったが、富士急ハイランドの隣を走ったこと、伊豆半島に入る前にかねふくのめんたいパークがあったこと、天城越えをしたらしいことはわかった。
伊豆半島の背骨を抜けるとそこは河津町で前日祭終了1時間前くらいに滑り込んで受付をして、屋台で買った静岡のクラフトビールで乾杯した。
出逢いと前夜祭
OMMの販売コーナーで物欲に負けまいと必死に堪えているとたまたまX(旧Twitter)のフォロワーさんお二人と念願の初対面を果たす。お二人ともとても良い方で感動!昨年お会いできなかったのでよかった。数年来ネットでやりとりしていると出会って即友達になれる不思議。
ロストアローのブースではベータライトを背負ってテンション上がりすぎてすみませんでした。前夜祭を一通り楽しむと車の中で静かに宴会。ビール&日本酒をしっかりいただき、超絶快適なバディのデリカ号をフルフラット&フル遮光仕様にして車中泊。ぐっすりと寝て翌日を迎えた。
DAY 1 スタート前
朝から河津桜交流館にDJの千代田さんがチルい爆音を響き渡らせている。すぐ後ろには住宅街。いったい住民にどんなネゴシエーションをしたのか?と思いつつ、初日は遅めのスタートなので余裕の散策。
念の為にプラティパスに家から水をたんまり入れてきたのだがこんなにいらないだろうと少し排水溝に捨てたのだが「長野の山の水を静岡の海辺に流すやつ!Summit to Sea!」などとふざけて調子に乗っていたらドバドバと水を捨てすぎてしまい少し焦る。600mlくらいしか残らなかった…。
スタート地点へはイベントセンターから歩いて10分ほどで到着。スタートに向かう途中、民家のおじいちゃんに「これは優勝したらいくらお金がもらえるんですか?」と聞かれる。そのときは「もらえないっす!」と答えてしまったが実際は3万円もらえるんだと後から知りましたすみません。しかしおそらくおじいちゃんの想像はもう少し桁が大きかったに違いない。そんな一般住民からみたら訳のわからないイベントだけど、なんとなく応援されていることはわかり、感謝の気持ちでスタート地点へ向かう。
DAY 1 スタート!
相変わらずOMMのスタートはぬるっと始まる。ブザー音と共に走り出すわけでもなく、まずは地図をじっと見て2人で一瞬ミーティング。キャンプ地を確認し、大まかなルートを考えて共有する。キャンプ地は事前に予測を立てた場所でビンゴだった。付近のキャンプ場である程度の規模とイベント当日に営業してない場所を調べるとわかってしまうという裏技を習得してしまった。
まずは距離的には近いけど等高線がわけわからなくなっている高得点ポイントは罠であろうということで、冷静に車道を下り小さいポイントを取りながらゴールを目指し、最後に気になるお鉢の山の上に行くことで合意形成をする。
最初のポイントから次に行くのに一回車道を降りるのか、山を突っ切って谷に降りるのかでバディと少し意見が分かれたが私が車道登り返しが嫌なあまりやや強引に山ルートを選択。バディは信じてついて来てくれた。結果的には読み通りの道を通って林道にぶち当たる。OMMっぽい!この動きができたことで滑り出しの自信となった。
第一のつまずき
これでだいぶ短縮になり、次のコントロールは道の分岐ということでイージー…ではなかった!分岐と思われるところに無いのでまだ先?と思って林道を登るも明らかに行きすぎているので戻る。分岐は簡単だと思って油断した。ここだと思われる分岐付近を探し回ると茂みの中に発見。しかもペシャッと落ちている。なので本来ぶら下がっていたであろう倒木にぶら下げておいた。徳を積みました。よく見ればこの分岐の半面は立ち入り禁止エリアなのでその面はコントロールがあるわけもなく、これも地図をよく観察すれば探すべき面はひとつだったのだ。
そして次のコントロールは沢から尾根に上がるところ。見るからに急な斜面を他の選手も直登し始める。降りてくる選手もいる。すると案の定次々おこる落石。幸い怪我人はいないようだったが巻き込まれないよう巻き気味で登る。芥川龍之介の『蜘蛛の糸』ではないが我先にコントロールに向かおうとしていて、危ないなと思った。冷静なリスク回避が大事な局面だった。
海なし県民、海を見る
次のコントロールはピークだ。やはり登山者たるものピークに行かねば。この先の尾根を登ってなんとなく等高線を辿ればいけそうだったが、道があったのでとりあえず登れるところまで登ると太陽光パネルにぶち当たった。いわゆるメガソーラーだ。これらの発電所は柵で囲われていて立ち入り禁止エリアになっている。この縁を通ればわかりやすく、道はあまりよくなかったが小さなピークに出れた。
もうここからはキャンプ地に向かう形で次のコントロール目指し最短で移動。まず ススキと時々あるトゲの薮を漕いでピークの目下に広がる開けた芝生エリアへ。パラグライダーの発着場だろうか。海が見えて最高だった。山無しの県民がアルプスを見てテンションがあがるように海無し県民、一番テンションがあがる。
そこからダートの林道を北上し、頃合いを見て西にをとってキャンプ地方向にショートカットを試みた。ここは誰もいなかったのでなかなか心細く、またしても私がグイグイとバディを引っ張っていたのでこれで変なところに出たらどうしようという不安もあったが何とかなんらかの林道に出ることができた。
そこから私は林道がどこなのかよくかわらなくなっていたがバディの冷静な判断により現在地を特定し、その辺にあるコントロールをかっさらう。さああとはもう隣のお椀みたいな山にサクッと登って1日目を終わらせるだけだ。
第二のつまづき
だがしかしこのお椀みたいな山、その名も「鉢ノ山」への登りが一筋縄ではいかなかった。ジグザグに登るルートを取ったが、何故かおお〜きく巻くジグザグの伐採ほやほやの作業道に出てしまい、だいぶ距離を稼いでしまった。ほとんど登ってなくてこのままお鉢めぐりで一周するんじゃないか?みたいな道を歩いていたし、ショベルカーと伐採された倒木で道が塞がれているしで、まあまあ焦る。 もちろん人はほぼいない。この道に入る前に夫婦風のペアがやや仲違いしながら戻ってきていたのが引っかかっていたがこういうことであったか。このロスがなければもう一個コントロールを取る余裕が出来ていたかもしれないと今更思う。
最後はエイヤと直登して登山道(散策道?)に出ると山頂部のコントロールをゲットし、いそいそと下山。今度は車道を歩いたら往来が盛んで皆んなそこにいたのねという感じ。そのとき登ってくるフォロワーさんに声掛けすることができて、「あとでキャンプ場で!」って言われたのに訪問せずごめんなさいw
そしてフィニッシュまではなんとなく走る。時間は問題ない。5時間22分でフィニッシュ。もう少し色々なロスを無くせばもう一つくらいコントロールを狙えたかもしれないが、それは後からだから言えること。計画通りには進めたので上出来である。
河津オートキャンプ場にて
テント場は既に盛況で、張る場所を探して彷徨った結果、車道道沿いエリアに張ることに。当初は木の間のサイトに貼ろうとしていたが車道にも張れるため道沿いに張られると出にくくなるというバディの即断で即移動、即設営、あと数分移動が遅れていたら宴会場の場所を作れなかったのでナイス判断でした。
今回のテントは新テント、ハイレヴォ2。軽さ、コンパクトさ、設営の早さ。居住性。何も文句の付けようがなかった。高かったけど買ってよかった。ちなみにハイレヴォの特長は天井が高いこと。飲み会山行の我々にとって座って杯を空ける際に上を向く姿勢になるため天井の高さは実は重要なのだw
キャンプ地ではフォロワーさん数名にお声掛けいただき本当に感謝。「やっと会えた!」なんて言ってもらえると泣けます。皆様良い人過ぎる。X(Twitter)とかブログやっててよかったなぁと思える瞬間。むしろOMM来て良かったなと思える瞬間w 子供にはネットで知り合った人に無闇に会ってはいけないと伝えたいけど、OMMで会う人なら大丈夫だと伝えたい。
DAY 1.5 飲み会スタート
谷間のキャンプ地かつ樹林に囲まれていからか、暗くなるのが早い気がした。しかし夜の帳が下りるのを待たずして我々の宴は始まっていたのだ。まずはバディがサプライズで担いできたクラフトビールの缶一本。早起きして朝イベントセンター隣のファミマで買って来てくれていたのだ。優しさに感謝感動乾杯。
そして500mlペットボトルに移した日本酒2本。入りきらなかった分は昨夜の車の中で美味しくいただいた。今回もバディが行きつけの地酒専門店店主の目利きでチョイス。甘めと辛めの疲れた身体に染み渡るエナジードリンク。それが"JAPANESE SAKE"。
今年のストレートはやばかったらしい
そんな気楽に来ている我々とは違って本気勝負をしている人たちももちろんいる。特に「ストレート」に出ている方々。そういう色んな人が同じ山で交差するのがOMMの魅力でもある。
昨年の北八ヶ岳大会はガチ勢に言わせれば簡単だったらしく、実際に明るい時間に沢山のエリート選手が戻って来ていた。しかし!今年は暗くなってからみんなヘトヘトで戻ってくるし、完走もできている人は随分と少なそうだった。ストレートに出ていたフォロワーさんに話を聞くと「ひたすらに山登りをさせられた」とのことで地図読み云々、テクニカル云々よりチカラこそパワーと言わんばかりの道だったようだ。来年はスコアに出て楽しくやりましょうよ。
ストレートAに出た他のフォロワーさんにもテント場で落ち合えずとても心配であった。(後に無事であることは発覚!)
"6時間"
そんなパトロールをしながら大事に飲んだのに無くなってしまったお酒の次は追加のウィスキー小瓶×2本である。いつからか市場にウィスキーの小さい瓶のペットボトル版が出回って、初めて見たときはこれは山専!と思ったものだ。ウィスキーを飲み終わったら後がないのでお湯割りで少しずつ飲む。あったまる。やがて訪れる心地よい睡魔。
朝は水汲み渋滞になるだろうと思い寝る前に水を汲みにいく。当然ながらもう殆どのテントが就寝していた。我々は何時ごろ寝たかというと、なんとなくしか覚えていないのだがGarminによれば22時過ぎっぽい。断続的ではあるが16時くらいから22時まで飲んでたらしい。実に6時間である。初日の制限時間と同じ…。冷静に考えたら狂っている。でもこれが俺たちのOMMだ…!
新スリーピングシステム
マットは相変わらずペラペラの銀マットであるが、今回のスリーピングシステムは前回から2点アップデートしている。まずは枕の導入。安眠に必要なものはマットでなく枕なのでは?という仮説が山歴18年目にして朧げに見えてきたのだ。そしてもうひとつはふかふかのマットはいらないけど念の為の部分的なマット、ザブトンの導入だ。クローズドセルのお尻サイズマットで万が一背中から腰あたりだけに敷いてみた。
また、寝る時の格好は衣類は雨具以外全部着て寝た。私は山では基本着替えないタイプなので元々着ていたところに重ね着。行動中に履いていたロングパンツの上からメリノウールタイツを履いたが、暑かった。前回の北八ヶ岳が寒すぎたのだがやはり伊豆は南国であった。
DAY 2 スタート前
そして来た二日目の朝。前大会では寒くて震えながら目が覚めたが今回は全くそんなことはなく、隣人の声で目が覚める。4時起きでえらい早いなと思ったが6時出発の人もいるらしい。昨夜は夜パラっと雨が降ったのは何となく覚えているのと、バディが夜中トイレに行ったらしいのもなんとなく覚えている程度で基本はずっと熟睡できた。枕のお陰かな。
隣のテントでは夜中何度も目が覚めてもまだ夜中だったなどと会話してるのを聞いて「こんな快適なオートキャンプ場でそんな状態とはまだまだ修行が足りん。夜中何度も絶望するのは雪上のビバークくらいだぞ。」と頭の中で老害発動。山を舐めるな。
OMM2024最大の難所
実は二日目の朝にこのレースの核心部があることを私は知らなかった。7時スタートなので5時過ぎからのそのそと起き始めてご飯を食べて荷物整理をしていたらそのときが来た。
パッキングが終了して、もういつでも出れるというとき、なかなか出せない事態に陥ってしまった。トイレ渋滞である。スタートまであと20分、列は10人以上並んでいる。えーい!なんとかなれー!と並んだが気が気ではない。あわやDNSとなるところだったがスタート時刻5分前には間に合った。
ちなみに前日のストレートが難しすぎたのでコースが変更になっていたり、伐採地の立ち入り禁止が追加されていたらなかなか騒然とした感じ。運営の皆様は対応に追われてさぞ大変であっただろう。トイレが核心とか言っている自分が情けない。
DAY 2 スタート!
スタートし、まずは鉢ノ山の向こうの高得点を目指すことに。これは昨日もあったコントロールだ。
ここで少しミスというか、まだ少し身体と頭が寝ていたようで、少し大回りで昨日降った登山道を登ってしまった。誰も来ない。お陰で良い朝の散歩ができて目が覚めたぜ。分岐に来たら人がたくさん現れた。トップ選手らもこのポイントは手堅く抑えているようだ。メガソーラーの隙間を縫っていくと簡単に見つかったので昨日も来れたら良かったなぁと思ってしまう。
その後はフィニッシュであるイベントセンターに最短で戻る形で途中取れそうなコントロールをとって行くという無難なコースとした。一日目と通る道が重なるところも多く、なんとかく不本意ではあるが致し方あるまい。
コントロール設置者の意図がわかってきた
下ってまた登る。沢を登るリスクを犯す人もいるが、我々は道を登る。急がば回れ。細かいところほど急がば回れ。
この日二番目のコントロールを取るとき、自分でもOMMに慣れて来たというか、自分の読図能力とこのゲームの歯車が噛み合って来たような感覚があった。何が言いたいかというと、コントロールを取りに行くための模範解答的ルートが見えてきたのだ
山はほとんどが谷と尾根の連続で、それを実際に見て地図とイコールにする作業というのが読図だと思っていて、今までの沢登りなどの経験でそういうのはやってきけどOMMに出るとやはり自分の甘さを思い知った。でもここに来て徐々にそれが改善されている感覚があった。
そうなるとコントロールの位置のヒントがすごく大きな意味を感じられるようになってきたのだ。つまり「谷」と書いてあれば絶対に谷地形の中にあるし、じゃあ谷はこれだからこのラインを探せばいいだけとなる。更にこの谷にコントロールを設置するときスタッフはどこから入ったのか?ということにも考えが巡る。激しい藪やグズグスの斜面を通らなくても必ず歩きやすい地形の弱点があるはずだと。ならば谷になるべく早く、かつ、比較的安全に入れそうなところからエントリーして、そのまま谷を遡行すれば間違いなくコントロールに出会うであろうというところまで考えて、これが正解のルートッ!という閃きに至った。これってエイミングオフ的な動きなのかなと思ったけど、素人なのでわからない。
オリエンテーリングをやる人にはこういう感じは当たり前なのかもしれないが、すごいゲームっぽいというかパズルっぽさもあって楽しいと感じられた瞬間だった。
たかが10ポイントされど10ポイント
細かいところでは読図を楽しみながら進んだが大枠ではあまり奇を衒ったコース取りができない中、ちょっと頑張って登って風車の下の10点を取りに行った。我々登るのは苦ではないし、最高に良い景色にも出会えた。この10ポイントで差がつくこともあるだろうと予想しての判断だったし、ゴール付近のコントロールは取れそうで取れないかもしれないと思い、ここは確実に10ポイント稼いでいこうという戦略をとった。後から結果を見るとこの10点はまあまあの差になっていたので良かった。
そこから先は下り基調。ストレートっぽい人たちばかりで同じスコアの人がいるんだかわからない。 昨日と同じ場所を下るだけではあるが、急な斜面は気を使う。時間があるのだか無いのだかわからず、私の集中力も切れてきてバディには随分と助けられた。
BEST BUY GEAR®️
延々と山を降りてとうとう集落入口へ。するとバディが前方にかの有名なブロガー、ベストバイギアさんのお二人がいることを発見!挨拶をすると、なんと!後日我々のことがブログに掲載されているではないか!!
嬉しいなあ!!と思い、バディがInstagramでメッセージを送ったところ、なんと私のブログのことをご存じだったようでこれまた嬉しい!!
いやぁ、ご縁が繋がりますなOMMは…。
DAY 2 フィニッシュ
最後、春には河津桜が最高と思われるけど今は何もない良い感じの河川沿いの道を進む。そして市街地で地味に迷って最後のコントロールへ。神社の大木の下にあるボーナスポイントだ。その先にはもうフィニッシュゲートが。タイムは4時間40分でギリギリでも無いが余裕もないくらい。高得点を狙うには走って行くしかないのかなと思わされる。
会場では無料の蟹汁が振る舞われ、最高に美味しかった。昨年は長野なので蕎麦だったが、地域と連携して地の物を振る舞うOMMのホスピタリティは大好きだ。天気予報だと雨が降りそうだったが結局降らなかったわけだが、フィニッシュして一息ついたタイミングでパラパラ降ってきた。いやはやラッキーである。
せっかくなので屋台でカレーを買って食べたのだが、なんとザック内のプラティパスから漏水があり、財布のなかの千円札が濡れていて平謝りで支払わせてもらった。やはり財布はジップロックに回帰するしかないかw プラティパスは溶着部剥離でもう寿命だ。
さらば伊豆
こうして僕たちのOMM2024は幕を閉じた。
振り返れば、一日目も二日目もそうだが、今回は前回と違い、地図を見てどこから行けばいいんだ?という迷いが少なかったように思う。単に慣れたというのもあるだろうが、地図を見てすぐに「こういう配置なら我々の実力だとここをこう通って最後ここかな」というのが見えた感じ。なので黙々と進めた。大きな賭けはしないが小さなリスクを適切に潰していくような感じ。昨年と比べて成長を感じた。
伊豆の山は小さな山が連なり、長野県にはなかなか無い山容だ。しかし上田には色々な山がある。事前に想定して山容が近いであろう里山でトレーニングしたのでそれがよかった。
帰りの運転も結局バディが通しで運転してくれて有り難く申し訳ない限りであった。昨年はあっという間に家に帰ってしまって余韻を感じる間がなかったが今回は余韻バッチリであった。
自作ギアの評価はいかに?
今回新規自作ギア三銃士を投入したので評価を書いておく。まず「地図ツカム君」であるが、これは非常に惜しいやつだった。基本的にはとても良かったのだが、掴むクリップの機構がまずかった。簡単にスライドすることでクリップ解除ができてしまうのでふと気づくとクリップ解除されていることがしばしば。これはスライドロック式じゃなくてレバー式やツマミ式のものにすれば良かったと反省。ケチったのがよくなかった。
次に「コンパスのびる君」であるが、これは文句無しで良い。休憩時にザックダウンしていても手元までビーッとコンパスを伸ばせるので便利。レギュラー入り確定。
最後に「ペンおちぬ君」これも便利で、ペンの収納に関してのストレスは皆無。ペン自体前回より使わなかったが、バディとルート取りを共有するのに線を引いた方が確実なのであったほうがいい。ペンにつけるシリコンリングはバディにもあげたのだがシリコンリングに通した紐が解けてしまったらしくペンを紛失してしまったのでそこは気をつけるしかない。マッキーのノック式も便利だった。
他に役に立った道具紹介コーナー
今回はN-ritのカンパックタオルを新しく持っていった。これはいわゆるマイクロファイバータオルで速乾性があるのでテントの水だろうがメガネだろうが顔だろうが多目的に拭き取れる。抗菌防臭機能もあって重さは約16g。
夜雨が降ったせいでテントが濡れていたので朝これでざっと拭き取った。濡れても絞ればまた吸水してくれる。そして最後はこれで顔を拭いてすっきり。(笑)
あとは今回スリーピングシステムの一部として導入した座布団、エバニューの深山座布団だ。正直スリーピングシステムとして役になったのかどうかは疑問だが、座布団としてとても役になった(当たり前)。
今まで山男たるもの地面や石の上にそのまま尻をついて座ればよろしいと思っていたが、土の上に触ると体温がどんどん地面に奪われてお尻が冷たくなってしまう。あとお尻が汚れる。そんな当たり前のことを当たり前に解決してくれた座布団。外での休憩や宴会時に使うとお尻だけでなく心も温まり豊かな気持ちになる。今まで軽んじてきたがこれは必須アイテムだ。
あと今回はテント内ランタン用としてマイルストーンのMS-G2にバンジーコードを取り付けて持って行った。案の定、拡散光のこのライトはランタンとしてめちゃくちゃ有用。ヘッデンを付けているととどうしても目の前の相手を照らしてしまうけどこれをテントの上に吊るせば家の電灯のごとくテント内を満遍なく明るくしてくれる。軽さもコードを入れても35g程度なので苦にならない。
次回にむけて
随分と長く書いてしまったがここまで読む人はいるのだろうか。今回最終順位が去年よりも27も上がったのは大きな喜びと共に自信になった。次回出ることができるのならば、宴会スタイルはそのままにもう少し体力をつけて点数を取りに行きたいものだ。今回の成績はまだ我々に伸び代はあるのだと思えるものだった。
全然関係ないけど今年もバディのお煎餅が美味かったので来年は持ってこよう。これお湯で戻すと食糧にもなるし万能過ぎる。
ここまで読んでいただいた奇特な方は、ぜひ来年のOMM本戦でお会いしましょう。
おわり
2024年11月22日