軽速山歩

登山者が実践するファストパッキングスタイルへの道

milestone CLOUD HOODY 193g

2023年12月9日に発売されたばかりのクラウドフーディ。通気性と保温性を高い次元で両立しており、寒い時期の山における様々なワガママに応えてくれる逸品を早速レビュー。

マイルストーンから抜群の行動着が登場

f:id:ksg2999:20231217164622j:image
f:id:ksg2999:20231217164210j:image

マイルストーンといえばヘッドランプを中心に展開している新鋭のアウトドアギアブランド。僕もマイルストーンのヘッドライトを持っているがコンパクトで便利で、何よりかっこいい。

最近はアパレルに力を入れておりトレイルランニングやファストハイクを意識したラインナップを持つ。そんなマイルストーンがカッコよくてめちゃくちゃ使えそうなフリースジャケットを発売。見つけるや否や思わず買ってしまった。

POLATEC ALFA®︎ DILECTとグリッドフリースを併用

f:id:ksg2999:20231217164655j:image

二つの素材を身体の部位ごとに使い分けていることがこのジャケットの真骨頂。

汗をかきやすい背中、胸、腕の内側には今流行りのポーラテックアルファ®︎ダイレクトが使用されている。

これはOMMコアシリーズと同じアクティブインサレーションというジャンルの素材。特長は起毛しつつメッシュ状になっているため通気性が異常に良いというところ。シェルなどで風を防げば起毛部分が空気を溜め込んで保温性も高い。

f:id:ksg2999:20231217164659j:image

一方、耐久性が必要な肩から腕の外側と保温性を重視したい腹部には汗抜けに優れたグリッドフリースが使用されている。ポーラテックパワーグリッド™️のように見えるが公式では明記されていないため似ているだけかもしれない。

アルファダイレクト生地だと肩はザックによる摩耗が、腕の外側も枝などによる引っ掛けが懸念されるため、フリース生地を使用することで耐久性を高めている。

羽織ることが前提のサイズ感

f:id:ksg2999:20231217200635j:image
f:id:ksg2999:20231217200638j:image
f:id:ksg2999:20231217200641j:image

着てみると軽い。しかしベースレイヤーではなく上から羽織ることを前提としたフリースジャケットなのでややゆったりした着丈になっている。身長175cm62kgでMサイズ着用。

f:id:ksg2999:20231217200843j:image

中にベースレイヤーやドライレイヤーを着るとちょうどいい。僕はメリノウール50%混紡Tシャツを着てみた。

f:id:ksg2999:20231218040033j:image

Mサイズの実測重量は193gでフルジップでフード付きフリースとしてはかなり軽い。

フードは口元までカバー、ジッパーは斜めに配置

f:id:ksg2999:20231217200510p:image

フードを被ると顎の上、口元までカバー。斜めに配置されたジッパーは口に干渉しない設計になっている。

バラクラバほどではないが顔の大部分は保温できる。

両手首にウォッチウィンドウ

f:id:ksg2999:20231217200559j:image

f:id:ksg2999:20231218034210j:image

ランナーには嬉しいGPSウォッチを出す窓付き。最近は登山者もGPSウォッチをする人が多いのでこれは便利。

サムループも付いているため手首までしっかり保温できる。一見アルファダイレクト生地が裂けているようにも見えるがそんなことはなく、縫製はしっかりしている。

ダブルジップで素早い換気

f:id:ksg2999:20231217201346j:image

ジッパーは上下2個付いており、下から開くこともできる。脱ぐほどではないが、限りなく全面をオープンにしたいときに上下から開くことで素早く熱気を逃すことが可能。ランニングをするには嬉しい機能だ。

ハンドポケットはベンチレーションにも

f:id:ksg2999:20231217201359j:image
f:id:ksg2999:20231217201403j:image

両サイドのポケットはジェルなどの行動食を入れるにはちょうどいい。開けておけばベンチレーションとして換気もできそう。もちろん普通にハンドウォーマーとしても使える。

しかし位置的に大型ザックを背負うとウエストハーネスに干渉するかもしれない。トレランを想定したポケットであることがうかがえる。

ランニングや登山などで幅広いニーズに応えるウェア

f:id:ksg2999:20231217203014p:image

寒い時期に行うアクティブな登山やトレランは、動いている最中は熱が籠るし、止まると寒い。行動し始めも寒いのでついつい厚着をしたくなるが、動いているうちにだんだん暑くなってしまう。

このクラウドフーディはそんなワガママにも応えてくれる製品だ。

f:id:ksg2999:20231218035302j:image

僕は早速マイナス1.5℃の山の中で使用してみた。インナーにはメリノウール50%ポリエステル半袖Tシャツ。動き始めはウィンドシェルを着た。10分〜15分くらいで暑くなってきたのでそれ以降はウィンドシェルは脱ぐ。冷気がアルファダイレクト越しに通ってくるがそれが心地よい。適度にグリッドフリースで覆われているため冷えすぎることはなく、オーバーヒートした部分だけ熱気が抜けていく感じだ。お腹の冷えを心配する必要もない。枝に肩が当たっても引っ掛けてしまうようなストレスもない。OMMのコアフーディだとなかなか気を使ってしまうが、クラウドフーディはそれよりもラフに使っても大丈夫そう。

実際に使ってみて、この冬にメインで使っていけることを確信した。デザインも良く普段使いもできそうなのでいつも着ていられる。正直これで税抜18,000円は安い。冬のみならず夏のアルプスファストハイクなどの保温着としてもちろん活躍できるだろうし、幅広く使える予感。僕的に久々のマストバイ製品だ。

 

 

おわり

2023年12月18日