軽速山歩

登山者が実践するファスト・パッキングスタイルへの道

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ツールド上田 1日目 2021年3月27日【イベントレポート】

信州上田の旅

これを書き始めたのは3月28日の早朝である。走ってきたばかりのツールド上田について備忘録。

 

ツールド上田は長野県上田市を囲む山をロードで繋ぎながら周る二日間のイベント。初日は全ての山を登れば距離は約40km、累積標高は3,000m。二日間合わせれば距離70km、累積4,800mとなる。イベント詳細については公式サイト参照。

 

僕は二日目は元々エントリーしていないので、一日目だけのレポートとなる。

 

リザルト

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まず結果からいうと、僕は最後の山岳セクションを制覇できなかった。これは単に僕の総力不足が原因であって、今回それが如実に現れてしまった。とは言え、僕は最後に山に入ったのが去年の11月末であり、その割には健闘した。と、自分を擁護してみる。

 

ツールド上田はレースではないので順位も出ず、リタイアという概念も無い。あるの「無事下山して、18時30分までに、出来れば早めに必ずゴールする」ということ。18時半までにゴールをすれば皆「完走者」となる。なので実は電車を使っても良いという(笑)。

 

ツールド上田には四つの山岳セクションがある。太郎山、城山(じょうやま)、子檀嶺岳(こまゆみだけ)、夫神岳(おがみだけ)だ。僕は今回夫神岳はパスし、ロードでゴールの別所温泉まで向かった。各セクションには事実上の「関門」が設定されており、所定の場所を2時間半以内で通過できない場合は、次のセクションをパスしてロードの山麓コースを進まないといけないルールなのだ。

 

スタートから写真で振り返ってみる

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朝8時上田駅前


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猛者たちが続々と駅前広場に集まる。この時点で見るからにガチ勢しかおらず、僕はかなりビビる。


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上田は寒暖差が激しい。、短パン待機は寒いのでタイベックパンツを履いて一人だけ除染作業員みたいになった。


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上田と言えば、真田幸村公。


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8時20分頃、説明が始まる。世界的なスカイランニング選手の松本大さんもいらっしゃる。主に迷いやすい箇所についてのレクチャー。僕はジオグラフィカ持ってるし大丈夫だと思っていたら、後に見事に嵌りそうになる。8割くらいの人が初参加のようだ。


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8時30分、適当にワラワラとスタート。僕は最後尾でゆっくりジョグで。


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大星神社付近。信号待ちもあってみるみる離されてしまった。


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ここが太郎山登山口。道は明瞭だが最初から斜度がきつい。脚の温存のため僕は躊躇なくストックを出した。早速キツそうになっている人を一人追い越す。


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主尾根に合流する手前はなだらかになり、走れる道がある。


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石鳥居で主尾根に合流。ここから僕がいつも登る表参道となる。この先でも一人追い越す。ここでもう追い越すことはなかったので僕は限りなくビリのままだった。


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赤鳥居。トイレがある。


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太郎山神社。記帳する余裕もあった。

 

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山頂にて、北アルプスの景色に感動する皆さん。しかしゆっくりはしていられない。ここから隣の虚空蔵山まで縦走する。ツールド上田で最もタフなセクションだ。


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虚空蔵山へのトレイルは最初はいい感じに走れる。それは知ってたが…。


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しかし虚空蔵山が近づくとアップダウンが激しくなる。これも知っていた。


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こんな岩場も何箇所かある。ストックは太郎山でしまった方が良い。僕はしまい損ねた。


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虚空蔵山手前の偽ピークの一つ。


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虚空蔵山山頂。


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景色は素晴らしい。


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北アルプス。


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少し戻って下山開始となる。上級者はそのまま和合城方面へ行き、余分に縦走するらしいが、とてもそんなのは無理。

 

写真は無いが、ここからの下りはかなりエグい。人が一人ギリギリ歩ける道が細かいツヅラ折りで無理矢理ついている。ところどころ岩場もある。

 

スカイランニングはこういうところを駆け降りるので正気の沙汰では無いし、超人としか言いようがない。ツールド上田は登りも下りもエゲツない急斜面が多いので、それに対応したトレーニングが必要だと感じる。


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途中の兎峰に寄ってみた。景色は絶景、転落注意。このときは余裕があったなぁとしみじみと思う。


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必死に降りて座摩神社に出る。神社裏手に道があって道標もあるが、これは間違い。50mほど進んでしまった。


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正しくは神社正面から参道の階段を降りる。


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座摩神社。


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降りてしばらくロードを進むとセブンイレブンがある。ここが次のセクションへの関門であり、11時までに通過しないと行けない。僕は10時45分到着。思ったより時間がかかる。

 

このセブンイレブンではTwitterでオススメされたわらび餅を買う。これがメチャクチャ良い。美味しいし食べやすいし、エネルギーも結構あるし、まさに和風ジェルである。しかも安い。


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のほほんと上田橋を渡り、右前方に鼻岩という景勝地が見える。これは山の絶壁に人の鼻みたいに二つ空いた横穴のことだ。その上が城山セクションとなる。


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道の駅から入り、橋の下にトレイルヘッドが。どちらかというと遊歩道みたいな道だ。


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走れる道なのだろうが、もはやところどころしか走れない。お散歩風の人も歩いているくらいで、かなりツールド上田屈指の優しい道。


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T字路から急峻な登山道に入る。


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この上が道迷いしやすい。


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道なりに行くのではなく、右の狭く急峻な方を登る。行きたくない方が正規ルートなのだ。


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踏み跡の薄い急な尾根を登る。


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薄い薮。ところどころピンクテープがある。


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鉄塔の下を通る。


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城山。城山を過ぎるとなだらかになる。


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三ツ頭山への登りがキツい。


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三つ頭山。三ツ頭山を過ぎるとなだらかな防火帯を進むがここら辺で右膝に痛みが出てきた。

 

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そしてここでなんとも間抜けなルートミスをする。配布地図では「藪漕ぎをして眼下の林道へ」とある。ヤマレコで公開されているGPXデータも真っ直ぐ林道へショートカットとなっているため、仕方なく薮へ突っ込んだ。

 

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ところが実際はほんの少し先に「道」があり、それは藪漕ぎと言えるようなものではなかった。ピンクテープもあったようだ。僕はピンクテープにも気づいたが、これは林業用のものかと思い、GPXデータを信じてしまった。しかしもう後の祭り、いや後の血祭り。

 

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僕の突っ込んだ薮は本当に薮でトゲで足をかなり傷だらけにしてしまった。まあ覚悟の上で突っ込んだわけだが。さっき施したテーピングも薮に持っていかれて剥がれしまった。藪の真ん中で苦戦していると、上からスイーパーさんにこっちですよと言われる。そう言われてももう手遅れなので最短距離でルートへ復帰。

 

現場の状況より地図を盲目的に信じた僕もアホだが、紛らわしい地図を作らないで欲しい。藪漕ぎっていうくらいだからこれくらいは普通なのかと思ってやってしまったではないか。やはりスカイランナーの藪漕ぎってちょっと踏み跡が不明瞭ってくらいなのだろう。深読みし過ぎてしまうのは僕の悪い癖でもある。

 

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そんなこんなでテンション爆下がりで膝も痛いし、心は半分以上折れかけていた。スイーパーさんに心配されながら室賀のエイドへ。関門10分前だ。

 

この室賀へ下る手前、林道の終点の柵の開け方が何気に難解で、スイーパーさんに開けてもらったので地味に注意すべきポイント。


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室賀を出ると林道をひたすら登るパートへ。ロードからトレイルや林道へ入る道が毎度わかりにくい。ダラダラとした100mアップの登りだが、歩いたり、走ったり、歩いたり歩いたりで、ほとんど、走れない。全山制覇するにはここも走れるくらいの登坂力が必要だろう。


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峠。ここからは下りとなる。


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ダラダラと小走りで集落に下ると目の前に特徴的なお椀型の山が現れる。子檀嶺岳だ。


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ここで山麓ルートを取ることもできるが、せっかくなので子檀嶺はチャレンジすることにした。夫神岳は時間的に無理だろう。これが最後の山となる。


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ゲートを越えて竹林に入る。子檀嶺岳自体はこれまでの山で一番登りやすい。過去に単発で登った経験もあるのでそれは知っていた。しかしもう脚の筋肉が疲れ切っていて全く出力が上がらなくて情けなくなる。


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このあたりは胃腸も疲労していて、食べ物も喉が通りにくくなっていた。よく100マイルレースでは胃腸トラブルがあると聞くが、こういう状態が進むと食べ物を戻す事態になるのだろうと実感。


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子檀嶺の展望は最高。少し風が出ていたが気持ちがいい。


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最後尾でスイーパーの方に急かされて出発。子檀嶺の下りコースは初めて通ったがかなりエグい斜面を下る。膝が痛い。


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急峻な登山道が終わると林道に出る。

 

右膝が痛むので剥がれてしまったテーピングの代わりにロキソニンSのテープを貼ってみた。しかし効いているのかどうかがいまいち実感できない。

 

途中で薄々気づいていたが、ストックを使って下る方が膝を曲げてしまうため、膝に痛みを感じやすい。ストックを使わずにドスンと着地した方が膝が楽なのだ。そうやって林道の下りは7分/km〜6分/kmで走れた。


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やがて林道に降りたら青木村の集落へと降りる。目の前にピラミダルな夫神岳が聳えているが、関門時間も7分ほどオーバー。潔く山麓コースを進む。

 

途中セブンイレブンで夫神岳パス組の集団に加わらせて貰えた。関門のプレッシャーから解放され、もう山を登らなくて良いんだという安堵感が凄い。

 

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17時5分、数人でパックになって雑談をしながら約4kmロードを楽しくジョグ。途中峠は少し歩きながらも、最後別所温泉への数百mの「ウィニングロード」を進み、ゴール。

 

ジョグってこんなに楽しかったんだと思った瞬間である。伴走して下さった方と来年のリベンジを誓い、あいそめの湯にて解散。ツールド上田は孤独に参加するより数名で楽しく走るほうが絶対楽しい気がする。

 

また、今回の山旅で自分自身の力の至らなさをあらためて思い知った。もっと「山力」とロングの持久力をつけなくてはならないという明確な課題が出来た。これからは迷うことなく「登坂力」を鍛える坂道系のトレーニングと「ロング走」で月間距離を増やし、鍛え直していくつもりだ。

 

おわり。